心の根っこの栽培日記

セラピールーム根っこのブログです。心理ネタを中心に、日々のあれこれを書いています。

なにやってんねーん!と、怒鳴りたくなったら

[緊急速報]
本日20時8分、ペンネーム『根っこちゃん』さんのご自宅にて、切り裂き魔が現行犯逮捕されました。
犯人は、未成年の幼稚園児たこ焼きくん(仮名)。

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まだ十分履ける靴下を親指の先だけハサミで切り取り、世間に驚愕を与えました。

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動機は、「爪がのびているか見たかった」とのこと。
いけないことをしているという認識はあり、故意的な犯罪とみられます。
以上、現場からでした。

◆   ◆   ◆   ◆   ◆

という事件が先日ありました。
なーにやっとんじゃー!!!と叫びそうになりました。

こんな風に、子どもがどう考えても怒られるようなことをして、親はもれなく瞬間湯沸かし器となって怒鳴る、というのは珍しくないのではないでしょうか。
イライラしますよね。
怒鳴りたくなりますよね。
もしかしたら、泣きたくなっているかもしれません。
しかし。
イライラするのも怒鳴るのも、ましてや泣くのも、親も子どももいい気分じゃありませんね。

そこで、今回は激怒しそうなことを子どもがしたときに知っておきたいポイントを書いてみたいと思います。

①子どもの行動は、子どもなりに理由がある。
親はパッと見て理解できないような、親からしたら迷惑な行動であったとしても、子どもからしたらちゃんと理由があって行動していることも多いです。
しかも、知的好奇心から出ていることも多く、頭ごなしに叱りつけて押さえ込んでしまうと、もしかしたら子どものせっかくの才能の芽を摘み取ることになりかねないのかもしれません。
たとえば、少し前までよくやっていた我が家の息子のやめてほしい行動の1つに、意味なく蛇口をひねって水を流し続けるというのがありました。
ザ・迷惑行動!もったいないし、やめてくれ。
でも、子どもからしたら、悪気があってやっているわけではなく、なんでここをひねると水が出るの?おもしろい。出したい。おそらくそんな気持ちですよね。
蛇口から水が出るという現象に対して、新鮮な感動があったり、その仕組みに興味を持ったり、息子にとっては大切な学びになっているのかもしれません。
叱るというやり方で阻害しない方がいいことかもしれません。
だからこそ、まずは頭ごなしに叱りつけず、なんでそういうことをしようと思ったかを聴いてみることをおすすめします。
聴けば聴くほど、子どもには子どもなりの理由があることに気づきます。(これが結構おもしろい)
そして、命にかかわるような危険な行動でないなら、できるだけ子どもの自由にさせてやったらいいと思いますが、やはりそれでもやめてほしい行動であれば、叱りつけるのではなく、穏やかに言い聞かせたり、他のもっとおもしろそうなことに意識を向けさせた方がよいと思います。

②子どものとんでもない行動をおもしろがる
例えば、今回の我が家のケース。
普段は怒ってしまうことも少なくないのですが(汗)、今回はあまりにもトンデモだったので思わず笑ってしまい、かつニュース風にして↑さらに残業中の夫にラインしちゃいました。

すると・・・

いつも笑顔で、近所の人にも大きな声で挨拶ができるいい子と評判でした。
それがまさかこんなことをするなんて。想像できませんでした・・・。
〇さん33歳へのインタビューでした。

というコメントが夫から返ってきて、さらに笑ってしまいました。
こんな風にだれかとおもしろく話せるネタにできれば、少し気持ちも楽になるかなと思います。

まぁ、そうは言っても、余裕がないとついついイライラしてしまうものです。怒鳴ったりしてしまうものです。

だから逆に、このポイントを知っているのに頭ごなしに叱りつけたりしてしまうというならば、まずはご自身の余裕のなさをケアしてあげるのが先かもしれませんね。

仲間はずれをしてしまう心理

前回は、仲間はずれをされたときの対処法について書きましたが、それだけではやはり足りないものがあるなぁと思い、補足的に書いてみたいと思います。

仲間はずれをする側の心理。

前回チラリと触れましたが、仲間はずれを一人作ることで、それ以外の人たちと結束を固めようという目的が、意識的・無意識的にあったりします。

逆にいうと、自分の居場所を守らなければいけない、自分のポジションを奪われるのではないか、という怖れが心の深いところにあります。

それは例えば、兄弟が多くて、他の兄弟と両親(特に母親)の愛情を取り合ったというような子ども時代の傷みから来ているケースも少なくありません。

実は、仲間はずれをする人というのは、劣等感の強い人であることも多いのです。
私なんかでは、皆に愛されない。いつか嫌われるんじゃないか・・・という怖れ。

だからこそ、職場のニューフェイスや人から好感を持たれやすそうな人というのは、仲間はずれのターゲットにされやすいようです。
仲間はずれをする人の『私のポジションを守らなければいけない!』という危機感を刺激しちゃうんですよね。

すべての攻撃は、助けを求める声である、という心理学の言葉もあります。

こういった心理もふまえて、仲間はずれという現象を見てみると、仲間はずれという現象がわけのわからない対処のしようがない恐ろしいイジメというところから、少しはひねくれた子どもじみた嫉妬くらいにスケールダウンしませんでしょうか。少しは可愛げも出たかな・・・出ないかな(^_^;)

年度始めを迎え、新しい人間関係に緊張している方も多い時期ではないでしょうか。
皆さんが居心地のよい人間関係を築いていかれることを応援していますね!

職場での仲間はずれ対処法

春めいてきたので、子どもを連れて公園に行ったりすると、色んな所で色んな子ども達が繰り広げているのを目にします・・・仲間はずれ。

2人で仲良く遊んでいるところに、3人目が仲間に入ろうとして、「いーれーて」と声をかけると・・・
「いや~」と断り、「〇〇ちゃんとは遊ばないよ~」とわざわざ言ったりする。

なんだと貴様!その年から仲間はずれか!
おばちゃんがその30分かけて作った砂の城をぐっちゃぐちゃに踏み潰すぞ!!

と、他人の子ども同士の会話でも、見ているだけでムカーっとしたりします。
(器の小さいカウンセラーです)

まぁしかし。
子どもの場合は、よっぽど深刻にならない限りは、見守ったらいいのではないかと思っています。コミュニケーションを学んでいる最中ですからね。

それよりも困るのは、大人の仲間はずれ。

職場の中とかだと、これは逃げる場所も限られていて本当に辛いですね。
お話を聴いていたりすると、
仲間はずれしてるやつのコーヒーに、雑巾絞った後のエキス入れたろかーい!
とプンスコします。※絶対にやらないでね。

そこで今回は、職場で仲間はずれなんていう子供じみたゲームに巻き込まれた場合、こっちも子どもじみた対処法をとらせていただくわよ!という対処法を提案してみたいと思います。
・・・器の小さいカウンセラーですから。

いいのよいいのよ。
自分にも相手を不愉快にさせる原因があるのかも・・・とか、ちゃんと相手と腹を割って話し合わなきゃ・・・とか、そんなこと考えなくても。
そんな大人な考えで解決するような大人な行いじゃないから。仲間はずれって。

しかも、仲間はずれをされるような方っていうのは、「オラオラ、そっちがその気ならこっちもやり返すぞ、オラー!」というような迫力あるタイプというよりは、やはり無視されても耐え忍ぶ、人と争うのは苦手なタイプの方が多いので、そういう方には特に今回お伝えするようなのがオススメかなぁと思います。

名付けて、被害者ポジションを獲得して、判官贔屓してもらっちゃお作戦!

判官贔屓ってあれですね。弱い立場の人に同情し、味方したり応援したりすることですね。
わかりやすく言うと、仲間はずれとは関係のない職場の周りの人たちが「A子ちゃんいつもがんばっているのに、仲間はずれにされててかわいそう・・・。仲間はずれにしてるBさんとCさんって怖い人だね~」となることです。

なんなら男前の若手社員なんかに庇ってもらって恋が始まる、なんてことになったら、グッジョブ仲間はずれ!ということですな。少女漫画ではよくあるパターン(現実で期待してはいけない)。
自分が仲間はずれされているというのを職場の他の人には悟られたくないという人もいますが、今回の作戦の場合は、むしろ悟られていいんです。他の人からの同情を買う作戦なので。この点も発想を180度変えるので、結構楽になるのではないでしょうか。

ただし、この作戦で最も重要なのは、職場の当事者以外の人からかわいそうって思ってもらえるほど、自分は健気でかわいげのある印象を作っておくことです。

ここまでちゃんとできていたら、時間はかかっても、仲間はずれって仲間はずれしている方が勝手に自滅していってくれます。
仲間はずれも色々なパターンがあるとは思いますが、多くは、仲間はずれを一人作ることで、それ以外の人たちが結束を固めようという目的が無意識的に入っていたりします。
なので、そもそもそんなに強い結束じゃないんですよね。

だから、さっきも書いたとおり、自分が他の職場の人からはかわいがってもらえるように努力すること。
それから、自分のメンタルのために、できる限り仲間はずれをする人たちからは距離を置くこと。間違えても、なんとか仲良くしようなんてしないこと。

これが大事かなと思います。

ちなみに、職場ぐるみで仲間はずれしてくるようなところであれば、もうブラック以外の何者でもありませんね。歪んだ職場です。
早々に転職をオススメしたいと思います。

夫婦ゲンカのテクニック

こんにちは!
先日の『楽しく子育てをするための親の心のケア勉強会』でもお話しましたが、夫婦関係をよくするために必要なケンカのやり方。

今日はその中でも大事なポイントを1つご紹介しようと思います。

それは・・・

勝とうとしないこと

です。 

例えば、正論を持ち出して、相手を言い負かす。謝らせる。
夫婦ゲンカでは、珍しくないのではないでしょうか。

でも。勝ってしまうとどうなるか。
はい。当然、相手は負けてしまうのです。
負けた相手はどうなるか。
負けて自分の過ちに気づき、自分の行いや考えを改め・・・ません。

もちろん、「ごめんね。僕が悪かったよ。これからは気をつけるね」という殊勝な方もいるでしょうが、「この悔しさ・・・孫の代まで祟ってやる」(←自分の孫やんw)っていう相手もいるでしょう。

下手したら、正しいのはあなたであっても、「こんな嫌なことを言ってくる相手とは別れたい」と思われかねません。

自分の思いをわかってほしくてはじまった夫婦ゲンカが、いつの間にかどちらが正しいか、どちらが夫婦間の主導権を握るかのケンカになってしまっていませんか。

どちらかが負けるようなケンカは、夫婦関係にとってはマイナスです。 

自分が正しいことを言っている時ほど、自分が口達者な人ほど、気をつけてください。
相手をやり込めてはいけません。
勝つための喧嘩をしてはいけません。
どうしたらお互いが嫌な気持ちにならないか、ということを大事にしてくださいね。
もし相手のメンタルを正論という剣でブスブス貫通させてしまったなと思ったときは、ケンカ後は特にしっかりとフォローしてあげてください。

ケンカをしたから、お互いのことがわかりあえた、より心地よくやっていくための一歩になった。
そんなケンカだったら、それはもはやケンカというより話し合いと言えるかもしれません。

これは夫婦関係に限らず、恋人や人間関係全般に言えることなので、よかったらコミュニケーションの一助にしてくださいね。

お役に立てれば幸いです。

『子育てを楽しむための親の心のケア勉強会』無事終了しました!

こんにちは。
久々の更新になってしまいました。
先日、5回にわたってお届けした『子育てを楽しむための親の心のケア勉強会』が無事終了しました。
参加者の皆様、ありがとうございました。

私は『よりよい夫婦関係を作る』というテーマで、男女の違いやコミュニケーションの取り方などをお話しました。

いかがだったでしょうか。
また質問やご相談がありましたら、お気軽にご利用くださいね☆

外見重視の人が恋愛で気をつけるポイント

突然ですが、あなたはイケメンが好きですか。
イケメンいいですよね。見ているだけでシアワセ。眼福眼福。

しかし。
どうも、イケメンとつきあうと苦労すると思っている人も多いようですね。

チャライケメン(チャラいイケメン)とつきあって、結果浮気等で別れた女性なんかには、この言葉が贈られることも多いようです。

「あんた、イケメン好きやから」

とな。

なるほど~。
どうも、イケメン=ちゃらい。ダメンズ
みたいな図式が存在するのですね。

外見がよいことを自覚していて、それをあざとく恋愛に利用する男性。結果、泣きを見る女性というような。
ありえますよね。

しかし。
だがしかし!!
このパターンで気づいてほしいのは、ここなんですよね。

『イケメンだけど誠実』な男性をゲットしている女性もいる!!

ここ!!

 世の中には、イケメンなのに性格もいいという、泣かされ女子からしたら奇跡みたいな男性が、実は結構いるんですよ!
そして、ちゃんとそういう男性をゲットしている女性もいるということ。

それなのに、チャライケメンで苦労する女性は、「そんな人はいない」と思い込んでいる節があります。
「二兎を追う者は一兎をも得ず。大欲は無欲に似たり。仇花に実は成らぬ。ぬぬぬぬぬ・・・。」と悟りの境地に至ってしまっている女性がどうも多いと感じます。
ぬぬぬ。

そして、もう少しつっこんで聞いてみると、「(いたとしても)私には、そんないい男はゲットできない」と思っているようです。

問題はそこだ!

と言いたい。

どうしてそんなに自信がないのでしょう?
自分をどれだけ女性として魅力がない存在だと思っているのでしょう?

もしこのブログを読んだだけで、「顔も性格もええ男、探したらいいんか!」と目から鱗が落ちた人は、両方兼ね備えた男性を狙ってみてほしいと思います。

「私なんかチャラ男しか相手してもらえないと思っていた!そして今もそうとしか思えない!問題は自分かい!」という意味で目から鱗が落ちた方は、よかったら詳しくお話聞かせてくださいね。

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 ↑うちのイケメン

 

大人になっても男性心理に大きな影響を与える、息子とお父さんの関係⑦最終回

エディプスコンプレックスについて、お話しています。
大人になっても男性心理に大きな影響を与える、息子とお父さんの関係①
大人になっても男性心理に大きな影響を与える、息子とお父さんの関係②
大人になっても男性心理に大きな影響を与える、息子とお父さんの関係③
大人になっても男性心理に大きな影響を与える、息子とお父さんの関係④
大人になっても男性心理に大きな影響を与える、息子とお父さんの関係⑤
大人になっても男性心理に大きな影響を与える、息子とお父さんの関係⑥

エディプスコンプレックスを卒業して『大人の男性へと成熟する』方法として、今回は3つ目をご紹介しています。

③父親を理解しようとしてみる

父親への怖れや嫌悪感といったものを抱えたままになってしまっているとき。
あるいは、心の中にぽっかりと父親の存在がなくなってしまっていて、大人の男性というものがわからないとき。
そんなとき、父親というものは、自分の心の中でモンスターのように大きな敵になっていたり、わけのわからない謎めいたものになりがちです。

そこで。
父親という人は、本当は、一体どんな人間だったのか。
どんな事情があって、父親は今の父親になったのか。
そんなことを思い巡らせてみてほしいのです。

たとえば、威圧的なお父さんは、どうして威圧的な態度しか取れないのか。
もしかして、そこにはお父さんなりの事情があるのかもしれません。
概して、威圧的な人というのは、自己防衛心が強いものですから、本当はお父さんという人間は、とても怖がりだったり、自分の周りは敵だらけと思っている人なのかもしれません。

そんなことを理解することが、なぜ必要なのか。

お父さんのためではありません。
お父さんを少しでも理解することで、お父さんはモンスターではなく、お父さんもまた一人の不器用な人間だったのだと、自分が理解することにつながるからです。
すると、自分とお父さんは対等な大人であるとわかってきますし、さらにはお父さんを許すという包容力を持つことにもつがなるかもしれません。
お父さんを許すということもまた、お父さんという影響力から自由になる大きな一歩です。

子どもは自分の事情しか考えられませんが、自分の事情も相手の事情も理解しようとするのが成熟した大人ですからね。

両親が離婚して、父親の記憶がほとんどないといった人も、実際は連絡の取れる距離にご健在であれば、ハードルは高いかもしれませんが、勇気を出して会いに行ってみてもいいかもしれません。
今連絡を取れる距離でないなら、お父さんを知っている人にお父さんのことを聞いてみたりするのも、ありです。
お父さんを同じ人間として知ってほしいのです。

以前、こんなカウンセリングケースがありました。
私のクライアントさんで、亡くなったお父さんのことをずっと怒りの気持ちで見ていた方がいました。
お父さんは厳格で、外にはいい顔をするのに、家族にはいつも不機嫌だったそうです。
でも、カウンセリングを続けていた時に、ある日突然、実家のお母さんから荷物が届いたそうなんです。
そして、届いた荷物の中に、亡くなったお父さんが、ひそかに机の中にずっと大切にしまっていた、クライアントさんが幼稚園の頃に描いた『お父さんの笑顔』の絵があったそうです。
この時、クライアントさんはお父さんが決して表現することがなかった、お父さんの人間らしさ、不器用さ、情の部分を理解したようでした。
そして、この頃ちょうど、お父さんに対する様々な気持ちについてカウンセリングが進んでいたのもあり、お父さんへの恨みや怒りからは卒業しよう、と決意されたそうです。
それからのクライアントさんは、驚くほどお話される内容が変わりました。
職場の同僚や仕事に対する不平不満が激減して、仕事に対する関わり方が前向きになっていかれたのでした。
(*このお話は、クライアントさんの許可をいただいて掲載しています。)

怖れとか嫌悪感ではなく、一人の大人の男として『父親』を見る。
これは、自分もまた大人の男になっていく上で、強い足場になっていくでしょう。

◆最後に

大人になっても男性心理に大きな影響を与える、息子とお父さんの関係。
結構長いシリーズものになりましたが、いかがでしたか。
このブログを読んだけど、なかなか克服できないんだとか、こういう気持ちを抱えているけどどうしたらいいんだなど、一人では難しい場合は、ぜひご相談くださいね。
ご感想なんかもお待ちしています。