大人になっても男性心理に大きな影響を与える、息子とお父さんの関係⑤
エディプスコンプレックスについて、お話しています。
大人になっても男性心理に大きな影響を与える、息子とお父さんの関係①
大人になっても男性心理に大きな影響を与える、息子とお父さんの関係②
大人になっても男性心理に大きな影響を与える、息子とお父さんの関係③
大人になっても男性心理に大きな影響を与える、息子とお父さんの関係④
今回は、いよいよ抱えたままのエディプスコンプレックスを消化していくにはどうすればいいのか、私が今までのカウンセリングをさせていただいてきた経験をもとに、お話していきたいと思います。
ズバリ一番重要なのは、自分が大人の男性になることです。
エディプスコンプレックスの核は、父親をライバル視する深層心理、父親を怖れる気持ち。父親からの支配に対する抑圧と葛藤です。
であるならば、父親がライバルではなくなること。
そして父親への怖れや葛藤が消化されることが必要になってきます。
それは、つまり自分が父親と対等の力を持った大人の男性へと成熟することなのです。
では、そのためにどうすればいいのか。
ここでは、私が『大人の男性へと成熟する』というテーマでカウンセリングをさせていただくときに、よく提案する3つの方法をご紹介します。
①目標とする男性モデルをつくる。
②自分のもっている大人の男性性を見つけ、受け入れる。
③父を理解しようとしてみる。
順番にご紹介しますね。
①目標とする男性モデルをつくる
父親が心の中で敵のようになってしまっている人の多くが、男性性そのものに抵抗感を持っていることが少なくありません。
男性性・・・簡単にいうと、男性的な感じとも言い換えられるでしょうか。
攻撃性、暴力性なんかは、男性性のネガティブなイメージ代表といえるでしょう。
なので、エディプスコンプレックスを抱えたままの男性は、女性的な部分が豊かな人が多いのも特徴です。
柔和な印象の人が多く、女友達が多かったり、ガールズトークの中に違和感なく混じれたり・・・これはこれで素敵な才能なのですが、女性との距離が縮まりやすいために、三角関係などの恋愛トラブルが頻繁に起こったり、逆に恋愛対象に見られにくくなったりすることが多いようです。
まぁ恋愛面に関しては、今回は置いておくとして。
男性性を否定するので、ネガティブな男性性の要素も持たない代わりに、男性性のポジティブな要素である『行動力』『リーダーシップ』『勇気』なんかも発揮するのが苦手となりがちです。
なので、一度自分の中で男性性についてきちんと整理しておくとよいでしょう。
父親が暴力的だからといって、『男性』が暴力的な存在ではありません。
父親がだらしなかったからといって、『男性』がだらしない性質ではありません。
父親のことが受け入れられないからといって、『男性』を敵と思わなくてもいいのです。
その上で、あなたは、どんな『男性』なら、自分もなりたいと思いますか?
そのモデルとなるような男性を見つけてほしいのです。
身近にいる尊敬できる上司でも構いません。
ドラマに出てくる家族を守るお父さん役でも構いません。
こんな男性になりたい!と思える人がいると、自分の中の男性性を受け入れる助けになります。
そして、この人ならこんな時どうするだろう?と考えられるようになると、男性のロールモデル(模範)になるので、仕事をしていく上でも男性として生きていく上でも足場がしっかりしてくるのです。
大人の男性へと成熟していく大きな一歩になります。
それでは次回も『大人の男性へと成熟する』方法をご紹介しますね。