心の根っこの栽培日記

セラピールーム根っこのブログです。心理ネタを中心に、日々のあれこれを書いています。

大人になっても男性心理に大きな影響を与える、息子とお父さんの関係②

エディプスコンプレックスについて、お話しています

→大人になっても男性心理に大きな影響を与える、息子とお父さんの関係①

 

エディプスコンプレックスは、簡単にいってしまえば、まだ幼い子供の頃、男児が、お母さん大好き♡お父さんはライバル!というような心理を持ち、しかしながら、お父さんを敵にしてしまうと、まだ弱くて小さい自分はお父さんに逆にやられてしまうという怖れや、またお父さんにも好かれたい、という気持ちなどから、お母さんを諦めようとしたり、お父さんの言う通りに従おうとしたりする葛藤のこと

と前回ご説明しましたね。 

このエディプスコンプレックスが問題となるのは、大人になってから。

小さい頃にこのコンプレックスを持っているのは、それほど問題になりません。
「大人になったら僕がお母さんと結婚して、お母さんを守ってあげる~」なんて言っている小さい男の子、いますよね。
中には、大好きなお母さんはお父さんのもの、と聞いて、悔しそう~にしている男の子もいますね。
微笑ましいだけですね。

それに、エディプスコンプレックスという葛藤と挫折を味わうからこそ、社会のルールなどを身につけていくこともできるそうです。
例えば、成長するにつれ、お母さんではなく別の女の子に興味を持ったり、自分が敵わない相手である“父”を通して道徳や社会規範、男らしさなんかを学んでいくということにつながるそうです。
(例えば、お父さんに怒られると怖いから、ワガママ言わないようにしようとか、お父さんみたいな強い男になろうとか)

問題は、大人になってもこのエディプスコンプレックスが解消されず、抱えたままになっている場合なのです。
◆   ◆   ◆   ◆   ◆
ここまでのところで、う~ん???と思った方もいらっしゃるかもしれません。

お母さんに恋をして、お父さんがライバル?
お父さんにやっつけられる??
お父さんから道徳を学ぶ???

ちょっと合点がいかないかもしれません。

実際、このエディプスコンプレックスという考え方には、「そんな風に子供が感じてるなんてちょっと嘘くさいわ~」などの批判も多いです。
無意識的とはいえ、本当に幼い男児がこんなことを感じているかどうかは、怪しいところではあります。

でも。
かと言って、このエディプスコンプレックスをあながち全否定するのも、私は違うかな~という風にも思います。

というのも、たくさんの方とお話させていただいている私の経験上、エディプスコンプレックスを土台として問題が起こっているように感じる場合も少なくありません。

ですので、このエディプスコンプレックスをガッチリあてはめて人の心を考えていくのはお勧めしませんが、こういう考え方があるんだということを知っておくのは、役に立つのではないかと思っています。

ということで。

今回は少し短いようですが、きりのよいところで終えたいと思います。
次回は、男性が大人になってもエディプスコンプレックスを抱えているかもしれない時のお話にうつっていきたいと思います。