心の根っこの栽培日記

セラピールーム根っこのブログです。心理ネタを中心に、日々のあれこれを書いています。

自分の当たり前は、案外当たり前じゃない

これは数年前に、私が"ダイビングデビュー"をした時のお話。

水泳部だった夫の趣味がダイビングだったので、「一緒に泳げたらいいね。なんなら新婚旅行は南の島で♥」と、今から思うと身悶えしそうな新婚ラブラブ全開で私もライセンスを取りに行きました。

しかしながら、水泳は小学生の時に授業でやったきり。20年以上まともに泳いでおりません。
さすがに心配になって、近くのスポーツクラブで夫に泳ぎを見てもらいました。
すると、思わぬ大発見が!

水泳するとき、水の中では鼻から息を吐くそうです。

・・・知ってましたか?

夫いわく、当り前だそうですが・・・知ってましたか?
周りの人に聞いて見ると、皆知ってましたが・・・知ってましたか?

そう。
私、知らなかったんです。
水に顔をつけた途端、息継ぎするまで息を止めていたのです。

そうすると、奥までは流れ込みはしませんが、鼻が痛くなる程度には水が入るので、「鼻が痛い、痛い」という私の言葉に夫が気づいて、発覚したのでした。

水中では鼻からゴポゴポと息を出すから痛くないと、この時初めて知った私。
「そんなの小学校で教えてもらってない!」
と叫びました。

しかしながら、後日遊びに来てくれた同級生にその話をすると・・・。
「知ってるよ」。

え?

「確かに教えてもらってないけど、知ってるよ。だって当然でしょ」

えええー!

ところが、さらに後日、なぜ当然のことができていなかったのか、原因がわかりました。

そもそも、母親ができていなかったのです・・・!
うちの母は水泳が得意で、若い頃は水泳大会とかにも出ていたと聞いていたはずが…。

母いわく
「水中で息を吐くなんて、母さんしたことないわー。母さんは鼻が痛くなるから、顔を水につけずに泳ぐもーん」。

推測するに、小学校にあがるよりも前に、母から泳ぎのコツを教わったのだと思います。
「息を止めるのよ」と。
覚えていませんが。

その後、小学校にあがっても、どんどん成長しても、水中で皆がどうしてるかなんてわからなかったのです。水中の皆の鼻なんて見えませんから。

◆   ◆   ◆   ◆   ◆

これって、心の癖や考え方とも、似てるんですよね。

自分では覚えていないくらい小さい頃に、その考え方が自然なんだとか、正しいんだとか思って、他の選択肢を知らずにここまできたというのは、実は多くの人が持っているパターンです。

でも今、その感じ方は、その考え方は、自分を楽にしていますか。自分を幸せにしていますか。

「結婚は人生の墓場だ」なんていう親の愚痴を聞きすぎて、自分は絶対結婚なんてしないと生きてきた人や、「一度就職した会社を辞めたら、次からなかなか雇ってもらえない」という周りの意見を信じて、転職するのがとっても不安な人。

もし、今その考え方に窮屈さを感じていたり、どこか苦しさを感じるのであれば、その選択肢を選ばなくてもいいのかもしれません。
“天国みたいな結婚”もありかもしれませんし、“転職を繰り返してどんどんキャリアアップする人”は実際たくさんいらっしゃいますよね。

心は目には見えないから、自分がどういう感じ方や考え方をしているのかわからないこともよくあります。
でも、もし他に違う考え方があって、自分が当り前と思っていることが、そうではないとわかったら、それは自由に選べる選択権を1つ増やせたということです。
だから、自分の手持ちの選択肢が不自由に感じるときは、他にどんな方法があるのか、どうぞご相談くださいね☆