心の根っこの栽培日記

セラピールーム根っこのブログです。心理ネタを中心に、日々のあれこれを書いています。

無意識ってデカイのです③無意識の抵抗を軽くする

前回前々回と、無意識についてお話してきました。

無意識ってデカイのです①無意識とはなにか - 心の根っこの栽培日記

無意識ってデカイのです②無意識の抵抗 - 心の根っこの栽培日記

今回は、そんな無意識の抵抗を軽くして、望む現実を手に入れるには、ということをお話していきますね。
前回の質問で出てきた答え、皆さんも意識しながら読んでください。
(前回のコメントで、出てきた答えを教えてくださった方がいらっしゃいました。お答えくださって、ありがとうございます!ヒントになると思いますよ~^^♪)

それでは、前回にも出てきた、意識の上では『恋人がほしい』と思っているのに、ずっとデートの予定すら入らないというケースを例に進めていきますね。

これは、実際にカウンセリングさせていただいたお話をもとにお伝えします。
(*クライアントさんからの了承をいただいております)

クライアントのSさんは、30代半ばの女性。
もともと、男性と親しくなるといったことも苦手なタイプでした。
緊張してしまう、というのがその理由。
でも、苦手だからといって、男性から逃げてばかりいても、おつきあいは遠のくばかり。
がんばって、出会いの場に行かなければ。自分からも話しかけなきゃ。自分を気に入ってもらえるようにアピールしなきゃ。
と思うのに、出会いの場にもなかなか積極的に行かず、行っても存在感を隠すかのように大人しくしている。
ましてや、アピールなんてとんでもない!という状態でした。

そこで、前回の質問です。
「もし、彼氏ができたら、何が怖いと思われていますか?」
うーん、とSさんはしばらく考えてから、「ありません」と一言。
「だって、彼氏ができたら嬉しいし、幸せだし、怖いなんてことは思いません」。
そりゃそうですよね。
彼氏がほしい!と思っているんだから。

でも。
これが、やっかいな意識と無意識のからくりなんですね。
意識では、心の底から100%彼氏がほしいと思っているはずなんです。でも無意識は・・・?

そこで。
Sさんの心の中を一緒にじっくりと見つめていく作業を繰り返した結果、わかってきたことがありました。

Sさんは、彼氏ができる=男性に好きになってもらう=男性から、魅力的な女性だと思われなくてはいけない、という思いがありました。
これは、たいていの方が考えられることだと思います。

さらに、Sさんとのカウンセリングを続けていくと、男性から魅力的だと思われるということは、イコール男性から点数をつけられたり、審査されるような感じがして怖い、ということがわかりました。

本来、恋愛というのはお互いが惹かれ合って好意を育んでいくもののはずなのに、Sさんのイメージのように一方的にどちらかが審査して選ばれるとしたら、それは確かに怖いと感じますよね。

さらに、「審査されると思うと、どんな気持ちになりますか?」と聞くと、「自分には魅力がないと評価されたらどうしようと不安になります」という答えがありました。

Sさんの無意識の領域では、自分で自分のことを魅力がないと思い込み、劣等感を抱えていたので、そんな評価をされないように、男性と積極的に近づくこともしていなかったというからくりがあったようでした。

「自分で自分のことを魅力がないと評価していたんですね。相手の方がどう思うかなんて、わからないのに・・・」という気づきを得たSさん。

無意識の領域にあったものが、意識化されると、見えてくるものがたくさんあります。
Sさんも、自分の劣等感や、男性への勝手な思い込みや、恋愛に臆病になっている自分というものを強く自覚されたんですね。

その後、劣等感を癒す方向でカウンセリングを続けられて、Sさんは無事素敵な彼氏をゲットされました!ちゃんと自分からアプローチして。

◆   ◆   ◆   ◆   ◆
今回の無意識を癒すというテーマで重要なのは、怖れを見ることと無意識を意識化することです。

なぜ怖れを見るかというと、無意識の領域に潜ってしまって意識できなくなってしまう理由の多くは、怖いから、なんですね。
怖いので、そんな危機を感じる状況から自分を守るために、その怖さを感じるものを無意識の領域に閉じ込めちゃって、意識上では怖さを感じなくするわけです。

Sさんの例では、Sさんは自分には魅力なんてない、自分なんて愛されない、男性に近づいたら魅力がないことがばれてしまうという怖れがありました。
・・・そんな怖れをずっと感じていたら、痛すぎますよね。
そこで、怖れも劣等感ももろとも、ポーイ!と無意識の世界に投げ込んでしまっていたようです。

これが、無意識と意識が不一致をおこすプロセスなんですね。
だから、どうも意識した通りにならないなーという時は、「何を怖れているのか」を見てください。
大きなヒントになると思います。

そして、もう1つの重要ポイント。
無意識を意識化すること。
これが、無意識の抵抗を軽くするための、最大の方法です。

無意識の世界に閉じ込め、意識されないように抑えつけた怖れ。
しかし、感じなくしたところでなくなるわけではありませんから、徐々に無意識の世界から意識の世界へ、怖れはコントロールの手を伸ばしてきます。

そして。
男性と近づくのはなんか緊張するし、苦手。私なんて、あんな素敵な人と恋愛するのは無理だし、諦めよう・・・。
といった、残念な気持ちや考え方を意識の世界で作り出していくのです。
すべては、無意識の世界にある自分を守るための作戦です。

でも、もしもここで、そんな無意識さんの作戦が意識できたら・・・。
あ、私、男性に魅力がないって思われるのが、めっちゃ怖かったんや!
そんな風に評価されて、自分が傷つくのが、嫌やったんや!
そもそも、自分で自分のことを魅力がないって評価してたんや!
しかも、魅力がないって初恋の人にふられただけで、ずっとそう思い込んでたんや!
だから、男性と近づくのを避けたかったんやー。

こんな風に無意識の領域にあったものが意識化されるだけで、不思議なほど問題は解消されていきます。
意識できれば、違う考え方や行動を選択することができるし、まず意識化されることで、怖さやその他のいろんな感情を自分の中で消化できるということにつながるんですね。
意識化するということは、言語化されるという意味でもあります。
例えば、モヤモヤした感情が、「あ、自分はわかってほしかったんだ!」と言葉にできた時、モヤモヤした感情はモヤモヤではなくなっていたりします。
だからこそ、言葉のやり取りであるカウンセリングは強力なんですね。
よかったら初回無料、試してみてくださいね。

みなさんが、望む現実を手に入れられることを願っています。